どこまでも続く一本の真っ直ぐな線
地上には直線というのはないそうです
直線というのは、無限にどこまでも続く一本の線で、人間がふつう直線と呼び習わして見ているものは、直線の一部を取り出した線分なんだと…
では直線はないのかというと、そうではない
どこまでも無限に続く一本の真っ直ぐな線を私たちは思い描くことができる
思い描けるならば、その時空にそれは在る
それは存在する
見える世界を支えている見えない世界
見えない
けれど、確かに在るもの
世界はそんなものからできているのかもしれないと思いました
『博士の愛した数式』