ココロのゆくえ

大きめの組織の小さな部署では、
妙な言い回しが流行りよる


結論を先にのべたあと
なぜそうするのか
なぜその結論に至ったか
なぜそれが必要なのかを説明するのに使われる接続詞

「そのココロは…」


それは落語のなぞかけで
答えが整ったあとに使われる合いの手のはず


それがいわゆる大企業と呼ばれる組織の若手社員に使われているのが妙におかしい



「これはこうして、こうやって下さい。そのココロは…」


「それはこう思います」
「そのココロは?」



中味は大真面目で仕事の段取りや意見を語っているのだが
そのココロは、で始まるとどんな説明でも
いつかオチがくるのかと
楽しみにしてしまう


けれど、当然ながらオチはこない


それでも、なぜそう思うのか?と尋ねるより
そのココロを聴くほうが
はるかに職場は優しくなる

妙に間が抜けていておかしい



考えれば、意見もアイデア
本来ココロに浮かんだ
その人の思いやビジョンをを言葉に変換したもの


だから
ココロを尋ねるのは
とても適切なのかも知れない



今度は
なかなかココロを語らない人に
「整いましたか?」と
聞いてみる番だ